Vol.8「さっぽろ雪まつりの舞台裏」

2025.02.03

自衛隊が創る、
壮大なアート「雪像」。
感動を生み出す
努力と想い。
 

 

冬の北海道を代表する「さっぽろ雪まつり」。
世界中から訪れる人々に、『北海道の美味しいお菓子をお届けしたい』そんな想いを込めて、わたしたちは出店しています。
 
「さっぽろ雪まつり」の中でも特に注目されるのが、地元の自衛隊の手によって作られる大雪像。雪だけで壮大な造形美を生み出し、多くの人を魅了します。
 
今回は、「大通4丁目STV広場」の雪像づくりの現場へ伺い、自衛隊員の方へインタビューをしました。技術と熱意、そして雪像に込められた想いをお届けします。
 

 
北海道の冬の風物詩、
70年の歴史がある
自衛隊の雪像づくり。
 
雪がちらつく、1月の札幌。日中でも気温がマイナスになる寒さの中、大通公園では2月上旬から始まる「さっぽろ雪まつり」に向けて、自衛隊による雪像づくりが進んでいました。
 

 

「大通4丁目STV広場」の大雪像を製作しているのは、「真駒内陸上自衛隊第11旅団 第11特科隊、第11後方支援隊、第11高射特科隊、第11偵察隊、第11特殊武器防護隊」のみなさん。自衛隊による雪像づくりは雪中訓練の一環として始まり、今年は約100名体制で製作を進めていると担当の廣瀬さんは話します。
 

 

『中には技術員と呼ばれるベテランメンバーが16名います。その技術員の指示のもと、各パートに約10人配置しています。20年以上の経験がある人から初めて雪像をつくるメンバーもいるので、人材育成もしながら製作を進めています』
 

今年、「大通4丁目STV広場」の大雪像で表現されるのは、大人気アニメ『転生したらスライムだった件』の主人公・リムル。主人公・リムルが転生前、人間だった頃に訪れた札幌に思いを馳せ、自分たちが住む町・テンペストに札幌を再現。そこへ大親友である暴風竜・ヴェルドラも気になって見に来た様子が雪像で表現されています。
 

『毎年デザインやテーマが変わるので、同じものを作れないという点では、技術的に求められることも多いと感じます。でも、そのキャラクターが出ている作品を設計前に全て見たり読んだりしますし、製作しているとだんだん愛着が湧いてくる。これまで20年以上いろいろな作品を作ってきましたが、どれも思い出に深く残っていますね。

 

 
今年のデザインになった『転生したらスライムだった件』は海外でもとても人気らしく、日本カルチャーのひとつとして盛り上がっていると聞きました。北海道の方はもちろん、海外の観光客の方々にも「さっぽろ雪まつり」でしか見ることができない、リムルが作る札幌を楽しんでほしいです』
 


 
雪像づくりの舞台裏。
創造と挑戦の現場へ。

 

雪像づくりは前年の9月頃から始まり、どのようにすれば雪で再現できるか、完成後のメンテナンスのことも考えながら設計していきます。
 

 

『デザイン図面が完成したら、11月頃から模型作りを始めます。模型は自衛隊で、雪像の40分の1サイズのものを作っています。自分たちで何度も作っては壊しを繰り返して模型を完成させます。何度も作っているうちに、キャラクターの顔がどういう輪郭をしているのか、どういう目で描かれているのか、しっかり頭の中に叩き込まれます。模型が完成したらデジカメで写真を撮って、実際に作る40倍の寸法を決めていきます』
 

※自衛隊による1/40サイズの模型 ©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会
 

現場での本格的な稼働が始まるのは1月。札幌郊外から5tトラック約550台分(予定)の雪を輸送し、雪積みと呼ばれる雪像の土台づくりがスタートします。
 
『雪積み後は数日固める工程を経て、1月16日から削り作業を始めました。大体2週間弱の期間で完成させるスケジュールです。天候によって左右されますが、イベントに間に合うように製作を進めています。』
 
そんな雪像づくりで最も大変なのは、天候に合わせた製作だといいます。
 
『天気はコントロールできないので、今年のように温かすぎて溶けてしまうこともあります。ここ6日間ぐらい暖気にさらされて、ほとんど溶けてしまったので修復中です。あとは、雨や暖気があると雪が汚れてしまい、完成後にシミとなって出てきてしまうので、全て修正するようにしています。
 

 

 
天候に左右されずにクオリティを追求する方法は、常に考えています。例えば、碁盤の目のようにブロック状に区切り、奥行き20センチ掘る。それをブロックごとに抜いて新しい雪に入れ替えるという方法を編み出しました。このやり方であれば無駄がなく早く作業を進められますし、初めて参加する隊員も簡単にできます』
 

他にも完成後の除雪や修復、メンテナンスを考えて、足場なしでも一番高いところまで上がれる隠し階段をつくるなど、工夫が散りばめられています。
 

※主人公・リムルの頭の上から大通公園を見下ろす

 
 
雪像づくりに込める想い。
今年の合言葉は、
「ワンチーム」。
 
今年が定年退職前、最後の雪像づくりだと話す廣瀬さん。
 
『一級品を作りたいので、どうすれば感動させることができるか。20年以上、知恵を絞りながらつくってきました』

 

 
そんな想いを共有しながら、雪像づくりに取り組む自衛隊員たちのヘルメットには、「One team」というスローガンが書かれています。
 

 

『この雪像づくりは自衛隊だけでは作れなくて、長年一緒にやっている足場屋さんと重機屋さんがいます。皆さんベテランの方なので、例えば、自衛隊がこういう足場をかけて欲しいというと、そのニーズに応えてくれます。雪まつりでは出来上がった状態しか見られないので、どうしても自衛隊が作ったイメージが強くなってしまいますが……実は、足場や重機のプロが集まってこそできているのです。そういう意味で、”ワンチーム”がスローガン。その辺も想像しながら完成した雪像を見ていただけると、より面白く感じてもらえるんじゃないかなと思います』
 

※撮影・取材 2025年1月
 


 

『2025さっぽろ雪まつり 大通4丁目STV広場』
開催期間:2025年2月4日(火)〜11日(火・祝)
 
●出店情報
営業時間:10:00~
※お菓子がなくなり次第終了となる場合がございます

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